アルトコインはもう暴落していない――それが重要な理由

アルトコインは取引量が数年来の低水準で推移しており、暗号資産市場全体でのソーシャル関心も急落しています。これは2019年や2022年の調整局面によく似ています。

しかし、今回は違いがあります。Bitcoin（BTC）はサイクルの高値付近で踏みとどまっており、アルトコインももはや暴落していません。

アルトコインの流動性が消失？

12月の主要アルトコインの現物取引活動は大幅に減速しています。

RippleのXRP（XRP）の取引量は約320億ドルまで減少し、2025年で最も低い水準となりました。その約半分はBinance（BNB）取引所が占めています。

BNBは、取引量がわずか137億ドル（今年の中でも最低水準の一つ）であり、再びBinance取引所のフローが支配的でした。

Solana（SOL）は、最も活発な大型アルトコインと見なされていますが、取引量は約430億ドルに落ち込み、2024年以来の低水準となりました。

Cardano（ADA）も低迷しており、取引量は約38億ドルにとどまり、市場全体で関心が低下しています。

関心も追随

現物取引量の減少に続き、一般の関心も急落しました。Googleトレンドのデータによれば、暗号資産関連の検索は価格が高止まりしているにも関わらず、数年来の低水準にあります。

過去5年間で、関心の急増は高騰やパニック時に見られました。現在興味深いのは、そのどちらも見られないことです。

90日間のデータによると、12月を通じて関心は低下しており、Bitcoinや主要アルトコインでの回復は見られませんでした。

Alphractal CEOのJoao Wedsonが投稿したように、このような状況は通常、長期的なもみ合い…もしくは長期にわたる弱気相場の前に現れます。

アルトコインにとっての構図

取引量の低迷と関心の低下は、確かにパニックの理由になります。

ここで重要になるのが相対的なパフォーマンスです。アルトコインは安定しつつあり、Bitcoinは高値圏で伸びきった状態が続いています。

Wedsonによれば、アルトコインは2019年や2022年に大型銘柄がさらに調整した際も、新たな安値をつけなくなっていました。それにより、BTCの短期的な動きに関係なく、アルトコインがBitcoinをアウトパフォームすることが可能でした。

もしBitcoinがさらに下落した場合、その下落は不均一に吸収される可能性があります。多くのアルトコインがすでに圧縮されているため、相対的な強さがBTCから離れる可能性もあります。

まとめ

• 12月のアルトコイン現物取引量は数年来の低水準に達した。
• アルトコインが新たな安値をつけなくなり、相対的なアウトパフォーマンスが現れる可能性がある。